「兎の気念つき」

あの小心者の兎が跳ねるのは
余程のことがあってのことだ。

それは太古の昔のことだった。
小さな息をつきながら兎は
草陰から夜空の月を見上げていた。
月明りでまわりの景色もはっきりと見渡すことができた。
兎はとんでもないことを思っていた。
「あの美しい月に飛びつきたい。」
臆病者の兎はただひたすらそう想いつづけた。
月が満ち欠ける毎夜毎夜、
兎は想いをつのらせていった。

念いは月に映った。
月に兎の影が焼きついた。
数千年に渡っても兎は飛びはねる。
まもなく宇宙ロケットが月に向かう。

実験用にと兎が乗せられているという。
兎が月に飛びつくのはもはやただの夢ではなくなった。
とうとう兎が月につく。


  う〜さぎ、う〜さぎ、
          なに見てはねる、
  十五夜お月さま見て
          は〜ね〜る。


                   新しい年を迎え、今年もよい年になるような行動と情報を、
                   自分なりに、発信していきます。
                                                 平成十一年 元旦
                                                                 合掌       空快笑人

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